●ステンレスヘッダー
エイト乗りの夢がかなう形で商品化された逸品です。製作はフリーソロさんで長さは等長、素材はステンレスです。インプレッションとしては、先ず音が静かになりました。鋳物の純正マニホールドではこもっていた音が微妙な高音を出し、それが特徴的なエイトの音とも言えるものでしたが、等長管の採用と適度な口径によりスムースに抜けているといった印象です。排気システム全体から響いていた音が、後ろからに変わった感じです。
音はともかく、無負荷でのレーシング時は全体的にレスポンスが向上しています。実際に走行してみると背圧(誤字にあらず)が高まった3500rpm辺りからの吹け上がり方が非常に気持ちのよいものになりました。当方のエイトはフロントパイプを触媒の装着に伴って一回り口径を上げてリアマフラー手前で絞り、リアマフラーはサイレンサーを葉巻型のチェリーボムのようなものに交換しています。全体的に見ると純正よりも一枚上手な乗り味といった印象です。
ここからは想像ですが、ヘッダー自体の性格としてはスペースの都合上、集合部が短かくならざるをえないので排気パルスの導入という観点からは高回転寄りといえますが、4→1集合である事で微妙な排気干渉が生まれていると思われ、長さとのバランスやF8AやF10Aの排気温度やバルブタイミングとは中々相性が良いようです。特に低速を犠牲にしたくないクロスカントリー・マシン用としては上手くまとまっていると思います。